予防接種

●風疹・妊娠前の予防が大切

妊娠初期の母親が風疹にかかることで子供に聴覚障害や心臓奇形などの障害が出る先天性風疹症候群も例年は1件程度しか報告されませんが、今年は4月までに3件を確認。このうち1件の母親は風疹ワクチンを接種したことがあり、十分な抗体が獲得されなかったか、抗体価が低下したためと考えられます。厚労省によると、今年は大人の発症例が目立つといい、同症候群の増加も懸念されています。《先天性風疹症候群を予防するためには下記のような対応が必要です》

☆妊娠前に風疹抗体の検査を受けましょう

・十分な抗体があれば安心。

・抗体がなければワクチンの接種を受け、検査で抗体獲得を確認してから妊娠する。

なお、ワクチン接種後は、2ヶ月間の避妊が必要です。

 

HPVワクチンについて

日本でも接種可能となったHPVワクチン。子宮頸がんの予防に大きな効果がありますが、誤った情報もあり、Q&Aを作りました。

 

Q. 20代以上やSEXの経験のある人は接種の対象にならない?

A. いいえ、そうではありません。

20代以上の方やSEXの経験がある方でも、接種により今後の感染を予防する効果があり、10歳以上50歳位までの女性であれば、どなたでも接種対象となります。


Q. HPVに感染していたらワクチン接種は無意味? ワクチン接種の前にはHPV検査が必要?

A. いいえ、そうではありません。

ワクチンで予防できるHPVは2種類ですが、両方に感染している方はほとんどいません。ですから、一方のHPVに感染している方でもワクチンでもう一方のHPVの感染を予防し、子宮頸がんを減らす効果がありますのでHPV検査は必須のものではありません。


Q. HPVワクチンを接種すれば子宮がん検診を受ける必要がない?

A. いいえ、そうではありません。

ワクチンで予防できるのは子宮頸部がんの7~8割と考えられています。ワクチンで予防できないがんを早期発見するためには定期的な検診が重要です。


Q. HPVワクチン接種前には子宮がん検診を受けなければならない?

A. SEX経験のない方は検診不要です。

経験のある方は、無症状でもすでに初期の子宮頸部がんになっている可能性は否定できないため、必須ではありませんが検診をお勧めします。